一世紀前のセックス・シンボル/甲斐バンド

「猫を償うに猫をもってせよ」09−08−01
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20090801

 勢いがあると人は美しく見える。しかし、20年もたって見ると完全に色あせていたりするもので、先日、烏丸せつ子の若いころの『マノン』を26年ぶりに見た。テレビで放送していたのを大学二年の頃に見て、うわーすげえ、いい、とか思っていたのだが、今見ると、えらくダサい。今の烏丸を知っているせいもあるが。まあ大学二年の童貞だった私は、何かしらこんな感じの女とのあれこれを夢想していたというわけだが、今見るとこれって完全にDQN女の話でしかない。あと津川雅彦が当時まだ40歳だったというのには驚いた。

烏丸せつ子ねぇ・・・。
烏丸せつ子といえば、「一世紀前のセックス・シンボル」のモデルは烏丸せつ子という話ですが、曲のモデルはイアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズの「Sex & Drugs & Rock & Roll」です。


一世紀前のセックス・シンボル/甲斐バンド
MCが怖いなあ・・・。




Ian Dury & the Blockheads/Sex & Drugs & Rock & Roll
後半のイアン・デューリー志村けんが以前たまにやってたキャラ(「デシッ!」とかいうヤツ)に酷似してるけど、参考にしてるのかなぁ?

リズムパターンとギターのリフはストレートな盗用、中間でブレイクしてトーキング・スタイルになる構成も同じならそこでのボーカル・フレーズはほぼ「Sex & Drugs & Rock & Roll」の基本メロディ。とは言ってもその「Sex & Drugs & Rock & Roll」のフレーズというのは、もともとオーネット・コールマンの『Change Of The Century』1曲目「Ramblin」のメロディを借用展開したものだという(イアン本人談)。
http://www.wmg.jp/artist/OrnetteColeman/WPCR000025111.html
おお、似てるね確かに!

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パクリで甲斐よしひろとなると膨大にあってキリがなくなってしまうなあ。
http://www15t.sakura.ne.jp/~andy/omoidashiwarai/kindan.htm
ここが比較的まとめて紹介していますが、それ以外に有名なものを上げると、
「新宿/甲斐バンド」が「Walking On The Wild Side/Lou Reed
「裏切りの街角/甲斐バンド」が「Village Green/The Kinks
のほぼストレートな盗用。
「二色の灯/甲斐バンド」の歌詞が夭折した天才ブルースマンロバート・ジョンソンの「Love in Vain」訳詩を部分的に剽窃(「青はブルーな俺のこころ、赤は行くなというオイラの愚かな願い」ってのが「When the train, it left the station/with two lights on behind/Well, the blue light was my blues/and the red light was my mind/All my love's in vain」とそっくりって話) 。そんなところかなあ?


きんぽうげ/甲斐バンド



きんぽ・・・もとい、「うつろな愛」/カーリー・サイモン





裏切りの街角/甲斐バンド
ギターのリフの似非中近東っぽいとこは「イスタンブール・マンボ」?



Village Green/The Kinks