<失禁するビートルマニアのパラベラム>について

上記参照(http://tondemonai2.blog114.fc2.com/blog-entry-185.html#comment373

記事の中で一行知識さんは

なぜ「当時の女性ファン
失禁モノ」ということになるんだろう……。唐沢俊一は「失神」と「失禁」を間違えている
のでは。

と書いていらっしゃるのですが、それを私が揚げ足取って、

「失禁モノ」という言い回しじたいはごく普通の表現であり、(もしあるのなら)「失神モノ」という言い回しより一般的なのではないでしょうか?

と突っ込んだワケですね。それであれこれコメントをやりあって、まあ大雑把に一行知識さんとしては「失神」はワリとよく聞くけど「失禁」はあんまり聞かないから「ヘン」だよなあ、といった按配らしいです(「失禁」がないとは言っていない、とのこと。これがややこしい)。
それで、<さすがに頻出してもなおかつ無視ってことはないと信じたいですが (←自分のことだろ)。 >ってことらしいので(「頻出」は「失禁という使用例が頻出しても」の意とおもわれます)、あんまり私らしくないけど使用例を拾ってみたのが下記でございます。



(1)失神GSバンド、ジ・オックスの失禁例
http://rockandsoul.blog82.fc2.com/blog-entry-10.html
「ロックとソウルミュージック!スズメ特攻隊長と行く!タイムトラベル60年代〜70年代への旅」

オックス親衛隊のお姉さんたちがコンサート会場で失神と失禁(^^;)しちゃう気持ちが、小学生の私にも解る様な気がしたものだ。

(2)ギターの神様、寺内タケシの演奏についての失禁例
http://d.hatena.ne.jp/putchees/20060802
「天才・寺内タケシの超絶ギターで悶絶せよ!!−ブッチーケイイチの女にもてないCDレビュー」

寺内タケシのアドリブソロのすごさときたら。
ああ!
もうどうにでもして!!
もはや失禁寸前です。

(3)エレキ・バンドに限らず、マカロニウェスタンのテーマ曲にだってある失禁例(若干ガレージっぽいか?)
http://www.h4.dion.ne.jp/~sonoro/macaroni1.html
Macaroni Western―マカロニウェスタンCDガイド(1)より
(GliFumavanoLeColtについて)

初めて聴くこのテーマ曲のハイテンションなかっこよさはまさに失禁もの。アドレナリン全放出の疾走感である。一段と早いドラムビートのリズムによどみない口笛、豪快そのものな男性コーラス、うなるエレキギターに鐘が鳴りまくります。

(4)非エレキ・バンド的な音楽だが、ノリ、グルーヴについての記述における失禁例
http://kesuike6.exblog.jp/m2007-02-01/
「ゆる〜く行こうぜ!−からまわる世界で」
(DEVIL WOMAN/ブレッド&バター について)

(林)立夫さんの粘っこくシャープなドラミングと小原さんのブリッブリッのファンクベースとのガチンコ真っ向勝負は実にスリリング!あわや失禁もののカッコ良さ、外人も踊り出す強力なグルーヴに痺れまくり。いつか青山陽一&The BM’sでカヴァーしてくれないかなぁ

(5)エレキ・ブームははるか昔、ハードロックの老舗バンドの失禁例
http://www31.ocn.ne.jp/~tsuyosan/CD/cd_a.html
「CD所蔵リスト」
(AD/DC「悪魔の招待状」より)

とにかく、一曲目のこの貫禄たっぷりの王道ハードロックには参る。ジャケットに描かれている通り大砲の音が効果的で、失禁寸前!

(6)新しめのブラック・ミュージックでの失禁例
http://www.45tours.org/rec_rbbak011220.html
R&B RECOMMEND
(「AnotherDayInParadise」Brandy解説より)

オリジナルに比べるとサビの盛り上がりが一際激しく、全R&Bファン失禁ものの出来になっています!!

(7)サーフ・ミュージック・バンドの最近のライヴについての失禁例
http://www.petsounds.co.jp/achives200610.html
「PET SOUND RECORD−今日のこの一曲 アーカイヴス」
(チャーリー&ザ・ホット・ホイールズのライヴについて)

今年最後のライヴ(早くも年忘れライヴ)ということもあり、ここ最近はやっていなかった古い曲から様々な名曲カヴァーまでガンガン連発・失禁寸前の約1時間半。

(8)80年代からやってるアメリカン・プログレの大御所のライヴについての失禁例
http://blog.livedoor.jp/e9910/archives/cat_489756.html
「t.E.T.u.のBlogですわ!」
(ドリーム・シアターの大阪公演について)

ベースのタッピングなんて失禁するくらい好き.
いや、失禁はしなかったよ.
最後の挨拶のときジョンかマイクが片言の日本語で「オシッコ行キタイ!」と叫んでいたのが気になりました.

(9)2000年デビューのラップ・グループについての失禁例
http://www015.upp.so-net.ne.jp/shooorty/diaryjul05.htm
「Days Go By Jul 2005」
(「U.S.A.(United States of Atlanta)」Ying Yang Twins評)

やっぱり注目したいのは最強インディレーベルTVTの仲間達による強力なサポートっぷり。Foxy Brownとのキャットファイトで沸かせたばかりのJacki-Oが放つダーティライムに失禁寸前の”Hoes”に、(略)

(10)テクノの本家の代表曲についての失禁例
http://lefty.air-nifty.com/kaleidoscope/cat2935841/index.html
「左利きの万華鏡」
2005/07/12 Musical Batonより

○「最も人間性を感じる曲は?」と聞かれたら・・・
 <The Robots/クラフトワーク>(この曲でステージ上にロボットが出てきたときは失禁・卒倒しそうになりました)


とりあえず10例(正確には一行知識さんとこで別に2例出してるから12例か?)。でも一行知識さんの「失禁もしてたとする資料も、少数ながら存在するようだけど」のフレーズの前ではたった10例なのかもね・・・。そして、別にエレキ・ブーム(エレキ・バンド)に限定せずとも肯定的な使われ方で「失禁」は様々なジャンルの音楽に使われていて、むしろ対抗馬の「失神」がGSやネオGSの記事に集中しているのが際立ちます(だから最初に<「失神モノ」という言い回しより一般的なのではないでしょうか?>とコメントしたのですが)。つまり、調べる以前から私個人には自明の事柄であったわけですね、他人事みたいだけど。一行知識さんの<私なんかの「失禁? 何それ? そんなのあったっけ?」という感想>は私には想像を超えてしまって、ひょっとして一行知識さんは帰国子女なのだろうか?とかいぶかしむ始末。まあぜんぜん違うんだなあと分かって、それならそれでいいけどねとも思いましたが。


追加:

(11)2005年フジロックの話に現れた失禁例
http://blog.tower-eco.jp/2005/2005/08/post_e576.html
「タワエコブログ」
フジロックの(超私的)ベスト・アクトはこの人!!>より

三日間に渡って行われたフジロックも終演、いちいち興奮失禁して
いたせいか、宴が終わってしまうとほとんど記憶がありません(老化)。。。

(12)80年代のザ・モッズについての話に現れた失禁例
http://swankys.blog50.fc2.com/blog-entry-314.html
「PUNK DINNER」
めんたいロック(ザ・モッズについての記述)

中坊の頃、目の前で唄う森山さんに狂喜乱舞で軽く失禁したのを思い出しましたよ。

(13)ごくさいきん、SHOW-YAのヴォーカル、寺田恵子に遭遇した話に現れる失禁例
http://blog.livedoor.com/t/%C0%BE%BB%FB%BC%C2
西寺実」のブログ記事
09.02.22のタイトル

「日本を代表する女性ロックヴォーカリストに遭遇して、失禁しそうになる。」の巻


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それともう一件。

前 2 つの私の書き込みは、どうして「失神」なら「メディア等に毒された体験」を共有できる者が多いのに、「失禁」はかなり少ない――この多い少ないの判断自体に discussao さんは疑義を呈しているのかもしれませんが――のか、つまりどうして「失禁」は今ひとつ流通していないのかと理由を考えてみたものでもあり。

このハナシは<どうして「失禁」は今ひとつ流通していないのか>という設問より<どうして「失禁」は表沙汰にならなくなったのか>というほうがいいように思います。つまり一行知識さんは行為としての「失禁」がネックとなったと見て(と私は推測した)、私は時代の推移による洗練をそこに見ているのではないでしょうか?ええと、たとえば井上章一『パンツが見える。』なんかのハナシと重なるような意味でね。

パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)

パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)