日記

雨上がり

俄雨が通り過ぎても、海岸の向こうに見える島影は靄がかっている。低い雲間から天啓のような光が浜辺に射しこみ、雨上がりに華やいだ人々は祈りの姿勢で天を振り仰ぐ。眼前の携帯電話を雨乞い儀式の祭具じみた手つきで戴いて。こうして奇跡は歴史に記録され…

これは本当にあった話です「私は嘘が嫌いだ」

今日はお午過ぎに散歩に出かけました。ぽかぽかした陽気の中、路地のあちこちでは新築の工事の音がのんびりと鳴り響いています。人のいない角を折れ曲がったところで、突然ウグイス色の作業服を着てヘルメットを被った男の後姿が横ざまに現れ、私を先行する…